リフォームの知識




国民生活センターの調査によると、65歳以上の高齢者の事故は「住宅」での事故が約7割を占めているとのこと。事故のきっかけで多いものは「転落」や「転倒」。高齢者の転落や転倒は骨折や重大な事故につながりかねないので避けたいものです。
また、65歳以上の浴槽における不慮の溺死・溺水の年間死亡者数は、交通事故死の約2倍(※1)にものぼります。冬場、特に注意したいのが主に家の中の温度差が原因で起こるヒートショックです。
そこでこの記事では、マンション住戸内の事故リスクを減らすためのバリアフリーリフォームについて紹介します。施工事例からバリアフリー化の際の注意点、会社の選び方まで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
※1:資料:消費者庁「無理せず対策 高齢者の不慮の事故」(令和4年12月)
- 目次
- 1.マンションリフォームでどんなバリアフリー化ができる?
- 2.マンションリフォームでバリアフリー化した事例
- 事例1:室内の段差を解消
- 事例2:トイレと浴室のドアをバリアフリー化
- 事例3:温度のバリアフリー化でヒートショックを予防
- 3.マンションリフォームでバリアフリー化する際の注意点
- ・バリアフリー化の優先順位を決める
- ・築年数が古い場合、洗面所やトイレの段差を解消しにくい
- ・専有部分しかリフォームできない
- 4.【広島のマンション】バリアフリーリフォームはどんな会社に依頼したらいいの?
- 5.マンションリフォームでバリアフリー、まとめ
1.マンションリフォームでどんなバリアフリー化ができる?
マンションリフォームで可能なバリアフリー化は、以下の通りです。
- マンションリフォームで可能なバリアフリー化
- ・床の段差をなくす
- ・手すりをつける
- ・扉を引き戸に替える
- ・キッチン・浴室・トイレをバリアフリー化する
- ・床をすべりにくくする
- ・ヒートショック対策をする
- ・廊下や玄関に足元灯を設置する
バリアフリーとは、「多様な人が安心して生活するために障壁をなくすこと」であり、マンションリフォームにおいても上記のようにさまざまな改善ができます。
例えば、床の段差をなくすことで転倒するリスクを軽減できたり、家に手すりをつけることで歩行や動作を円滑にしたりといったメリットがあります。
また、急激な温度変化によって血圧が変動する「ヒートショック」は温度のバリアフリー化で予防可能。断熱性を高めて家の中の温度差を解消すると、一年中快適な室内環境が手に入ります。
2.マンションリフォームでバリアフリー化した事例
この章では、マンションリフォームでバリアフリー化した事例を3つ紹介します。リフォームの参考にしてください。
築20年を経過したマンション。室内に数か所ある段差が気になっていました。
そこで、既存の床板をすべて撤去してフリーフロア工事を実施し、床の高さを元の和室に揃えました。床がフラットになったことで、段差でつまずく心配もありません。
さらに、床板を撤去した際に給水・排水管を劣化しにくい新しいタイプに交換。この先も長く安心して暮らせる住まいへと生まれ変わりました。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
バリアフリーを無垢で実現したマンションリフォーム
開き戸だったトイレのドアを省スペースで開閉可能な折れ戸に変更。手前に引く必要がないので、少ない動きで開閉できるようになりました。
また、浴室のドアも開閉しやすい2枚引き戸に変更。引き戸は入浴中に家族が倒れてもドアが何かに引っかかり開けられなくなるといった心配がなく、開き戸や折れ戸に比べて救助しやすいといった特徴があります。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
ホワイトを基調にしたスッキリLDK
LDKにある2つの掃き出し窓。夏の暑さや冬の寒さに加え、外の音が気になっていました。しかしマンションのサッシは共有部分となり、窓を交換することができません。
そこで既存のサッシはそのままで、窓の内側に窓を設置(内窓)することに。内窓を設置すると既存の窓と内窓との間に空気の層が生まれて、室内温度が室外の温度変化に左右されにくくなります。
また、リビングドアの位置を変更し、洗面脱衣室のドアをLDKの中に取り込んだため、LDKから浴室まで温度差がなくなり移動もスムーズ。内窓のおかげで防音性も高まりました。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
Ⅱ型キッチンで理想の暮らしを実現
3.マンションリフォームでバリアフリー化する際の注意点
マンションリフォームでバリアフリー化する際の注意点は、以下のとおりです。
- マンションリフォームでバリアフリー化する際の注意点
- ・バリアフリー化の優先順位を決める
- ・築年数が古い場合、洗面所やトイレの段差を解消しにくい
- ・専有部分しかリフォームできない
バリアフリーリフォームは、優先順位を決めておかなければ予算がオーバーした際に重要なリフォームがどれか悩んでしまう可能性があります。また、マンションはリフォームできない箇所があるため注意が必要です。
「足腰が1番気になるから手すりをつけたい」など、優先順位を決めることで予算に合う工事ができます。
まず住まいの不満や希望をすべて書き出し、次に優先順位を決めることをおすすめします。優先順位を決めておくことで迷った際の決断に役立ちますし、結果として納得のいくリフォームにつながるからです。
また、後から気がついて追加工事になってしまうことも防げます。
古いマンションでは、排水の関係で洗面所やトイレの床を低くできないことがありますが、部屋の床全体を高くするリフォームならフラットにすることは可能です。
床の高さは同じだけど敷居につまずくという場合は、敷居を撤去するという方法もあります。
大掛かりな工事を避けたいという方には段差解消にスロープを設置するという選択肢もありますが、安全のためにも急勾配や滑りやすいスロープは避けましょう。
マンションではリフォームできない箇所もあるため、リフォーム計画を進める前には、必ずマンション管理組合の規約を確認しましょう。
マンションには居住スペースである占有部分と、それ以外の共有部分があります。リフォームできるのは占有部分のみ。例えば、玄関ドアやベランダ、サッシ、躯体などは共用部分となるためリフォームできません。
マンションリフォームでできること・できないことについて、詳しくはこちらをご覧ください。
【マンションリフォーム】で出来ること・出来ないこと
4.【広島のマンション】バリアフリーリフォームはどんな会社に依頼したらいいの?
マンションをリフォームする際はマンション特有の制約を熟知した、マンションリフォームの実績を豊富に持つリフォーム会社に依頼しましょう。
マンションをリフォームする場合は、管理組合と工事内容や日程の確認を取ったり管理規約に沿って工事したりする必要があるからです。さらに、マンション住民への配慮も欠かせません。
広島のどの会社に相談したらよいのかわからないという方には、当サイトが運営する広島リフォーム相談カウンターの利用がおすすめ。マンションリフォームの経験が豊富にあり、ご希望に合うリフォーム会社選びを無料でお手伝いします。
リフォーム前に知りたいリフォームの流れついて、詳しくはこちらをご覧ください。
【リフォーム基礎知識】会社探しから完成までの流れを徹底解説!

5.マンションリフォームでバリアフリー、まとめ
長く安心して生活するためにも、マンションのバリアフリーリフォームについて知り、じっくり計画を立てていきましょう。
「広島県にお住まいで、マンションリフォームでバリアフリー化を検討している」という方は、HIROSHIMA REFORMに掲載されているリフォーム会社にご相談ください。
HIROSHIMA REFORMでは、広島の頼れる優良会社を厳選して紹介しています。会社の特徴だけでなく、建物別の受注比率も紹介しているので会社選びの参考にしてください。
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