リフォームの知識




- 目次
- 1.実家を二世帯住宅にリフォームするときの「3種類の間取り」
- ・完全分離型
- ・部分共有型
- ・完全共有型
- 2.【実家の二世帯住宅リフォーム】間取り種類ごとの費用相場
- 3.二世帯住宅リフォームの成功事例
- 事例1:4世代が暮らす部分共有型二世帯住宅
- 事例2:寝室以外は完全共有型の二世帯住宅
- 事例3:部分共有型を完全共有型の二世帯住宅に変更
- 4.【広島県の方必見】実家を二世帯住宅にリフォームするコストを軽減させるコツ
- 5.広島の二世帯住宅リフォームはどんな会社に依頼したらいいの?
- 6.実家を二世帯住宅にリフォームする間取り、まとめ
1.実家を二世帯住宅にリフォームするときの「3種類の間取り」
実家を二世帯住宅にリフォームするときは、主に以下3種類の間取りが考えられます。
- 二世帯住宅の間取りの種類
- 1.完全分離型
- 2.部分共有型
- 3.完全共有型
こちらでは、上記3種類の間取りの特徴や、それぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
完全分離型とは、同じ建物に居住しながら、玄関からその他の生活空間まで、世帯ごとに完全に分けられた間取りのこと。2世帯の居住空間を左右に分ける方法や、1階と2階で分ける方法があります。完全分離型のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | ・プライバシーを確保しやすい ・世帯ごとに好みの設備や内装を取り入れやすい ・光熱費の支払いを世帯ごとに分けられる ・将来的に片方の住居を賃貸や売りに出しやすい |
デメリット | ・リフォーム費用が高くなりやすい ・光熱費が高くなりやすい ・世帯間のコミュニケーションがとりにくい ・介護や育児など、お互いのサポートがしづらい |
完全分離型は共有スペースがなく、生活空間すべてが別々になるため、プライバシーが確保しやすいことが特徴です。そのため、同居していてもストレスの少ない間取りといえるでしょう。
ただし、LDKや水廻り、寝室といったすべての生活空間や設備が2つ必要になるため、部分共有型や完全共有型に比べてリフォーム費用は高めです。また、同じ空間で過ごしたり設備を共有したりすることで光熱費を節約するといったこともできません。

部分共有型とは、玄関やリビングなど一部の生活空間を共有し、その他の空間は世帯ごとに分けて使用する間取りのことです。部分共有型のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | ・リフォームコストを抑えやすい ・世帯間に適度な距離感があり、プライバシー確保とコミュニケーションのバランスがとりやすい ・共有スペースがあるので光熱費を節約できる |
デメリット | ・共有スペースの使用方法を決める必要がある ・生活時間帯が違うと騒音がストレスになりやすい |
例えば、玄関やリビングなどは共有して、浴室やトイレは世帯別に設けるケースなどは部分共有型のひとつです。
何を共有して何を分けるのか、さまざまなバリエーションが考えられますが、共有スペースが多いほどリフォームコストを抑えられます。ただし、共有スペースが多いと生活スタイルの違いによりストレスを感じることがあるため注意が必要です。
また、光熱費が抑えられる間取りかを考えるのも、押さえるべきポイントのひとつ。例えば、水廻りの設備を共有するほど光熱費は抑えやすく、お互いに作った料理をシェアしやすい空間なら食費も節約しやすいです。一方で、光熱費の支払いでトラブルにならないためにも、負担割合について事前に話し合うことも重要です。

完全共有型とは、寝室などの生活空間以外は、二世帯で玄関・リビング・水回りの設備などを共有する間取りのことです。完全共有型のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | ・リフォームコストが安くなりやすい ・設備を共有するので光熱費を節約しやすい ・世帯間のコミュニケーションがとりやすい |
デメリット | ・共有部分の使用方法を決めておく必要がある ・生活時間帯が違うと騒音がストレスになりやすい ・お互いに気を遣う場面が多い |
完全共有型の最大のメリットは、玄関やLDK、水廻りなどが1つですむため、完全分離型や部分共有型に比べてリフォームコストが安くなりやすい点です。さらに、調理や洗濯、テレビなどの家電を共有することで光熱費も抑えられます。
完全共有型の場合、コミュニケーションがとりやすい一方で複数世代が同じ家に一緒に住むためプライバシーは確保しづらいといえます。そのため、ストレスなく快適に生活ができるかを考え、間取りを決めていきましょう。
二世帯住宅でストレスに感じやすい点は、以下のようなものがあります。
- 二世帯住宅でストレスに感じやすいこと
- ・プライバシーの確保
- ・共有家電の使用
- ・洗面所やトイレの渋滞
- ・収納スペースの分け方
- ・就寝時間の気遣い
- ・足音などの生活音
ストレスに感じやすい箇所がどこかをふまえたうえで、間取りを決めるのがおすすめです。生活リズムが異なるのであれば両世帯の寝室を離したり、騒音対策に防音性を高めたりするのもよいでしょう。

2.【実家の二世帯住宅リフォーム】間取り種類ごとの費用相場
「完全分離型」「部分共有型」「完全共有型」の間取りごとの、二世帯住宅リフォーム費用相場は以下の通りです。
完全分離型 | 2,000~3,000万円 |
部分共有型 | 1,500~3,000万円 |
完全共有型 | 1,000万円 |
完全分離型は間取りの大幅な変更が必要となり、前途したとおり設備もそれぞれ準備しなければならないため、リフォーム費用は高額になりやすいです。
部分共有型や完全共有型は、リフォーム箇所が少ないほど費用を抑えられます。
また、リフォームの際は、間取りだけでなく建物の断熱性や耐震性も見直すことをおすすめします。築年数の古い建物でも、長く安心して暮らせる快適な住まいが実現できるからです。
上記は目安の費用であり、実際にはリフォーム内容によって異なるため、リフォームの見積もりをとって確認してみましょう。
リフォームの費用については、こちらのコラムで詳しく解説しています。
リフォーム費用を抑えるために知っておきたいコストの基本
3.二世帯住宅リフォームの成功事例
この章では、実家を二世帯住宅にリフォームした事例を3つ紹介します。
ご主人の実家を二世帯住宅にリフォーム。2階建てをフルリフォームして1階にご両親とお祖母さまの、2階に施主さまご家族の空間を確保しました。
玄関と浴室を共有し、LDKやトイレ、寝室といった生活空間は別々にしました。ただし、共働きの施主さまご夫婦に代わってご両親にお子さんたちの様子がわかるよう1階のリビングに階段を設けています。
リフォーム前に建物の状態を診断するインスペクションを実施した上で、長く住み継げる住まいに再生。国の長期優良住宅化リフォーム推進事業を活用して助成金によるコストダウンも実現しています。
土曜日は1階のダイニングで庭を眺めながら、家族全員で食事を共にすることもあるそうです。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
広島市|安全で快適な二世帯住宅
築38年の2階建て日本家屋である実家の母屋を、お母さまと施主さまご家族が共に暮らせる二世帯住宅にリフォーム。寝室は1階と2階に分けて、寝室以外の生活空間はすべて共有しています。
お母さまの寝室は1階の奥(寝室10帖)に。玄関やリビングから離れているので、生活リズムが異なる場合でもストレスを軽減できそうです。
また冬の寒さに悩んでいたため、間取り変更だけでなくLDKと寝室を中心に断熱工事をおこない、薪ストーブを導入しました。家中温もりに満たされる暮らしを実現しています。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
安芸郡熊野町|築38年|薪ストーブが主役の実家二世帯
1階と2階にキッチンのある部分共有型の二世帯住宅を、完全共有型の二世帯住宅にリフォームした事例です。
かつては世帯で生活空間を分けていましたが暮らし方を見直し、1階に生活機能をまとめて、2階はそれぞれプライベートタイムを楽しめるフロアに変更しました。
さらに間取り変更と合わせて、気になっていた家の耐震性も見直しました。耐震診断とインスペクションをおこない、補強計画を立てた上で確実な構造補強を実施。長期優良住宅化リフォームの補助金を利用して、耐震性に加え断熱と省エネ性も向上させています。
完全共有型の間取りに変わりましたが、家事を効率化して無駄な動きを解消するための間取りや動線、収納を確保したことで、家族みんなの負担やストレスが軽減したそうです。
リフォームの詳しい内容は、こちらのページで紹介しています。
広島市|築39年|構造強化と家事効率化で楽しむ4世代暮らし
4.【広島県の方必見】実家を二世帯住宅にリフォームするコストを軽減させるコツ
広島県で実家の二世帯住宅リフォームを検討されている方は、以下のコストを軽減させるコツを参考にしてみてください。
- リフォームコストを軽減させるコツ
- ・補助金を利用する
- ・減税制度を活用する
- ・相続税を抑える
- ・不動産取得税の控除を受ける
- ・固定資産税を抑える
- ・リフォーム内容に適した会社を選ぶ
二世帯住宅リフォームが対象となる補助金や、住宅ローン減税などの減税制度を活用したり、親と一緒に住み相続することで相続税の控除を受けられたりします。
実家のリフォームは基本的に不動産取得税がかかりませんが、大規模な増築などで登記変更が伴う場合は課税対象になることがあるため注意してください。
また、住宅を所有していると毎年かかる固定資産税は、構造的に独立した完全分離型の二世帯住宅として認められれば、固定資産税の軽減措置を2戸分受けられる場合があります。
加えて、リフォーム内容に適したリフォーム会社を選択することで、合理的な工事が可能となり、リフォームのコストダウンにつながります。
広島でリフォーム内容に適したリフォーム会社を探す方法については、こちらのコラムで詳しく解説しています。
広島のリフォーム相談窓口で自分に合う会社を見つけよう
5.広島の二世帯住宅リフォームはどんな会社に依頼したらいいの?
生活スタイルの異なる世帯が同じ空間で暮らす二世帯住宅は、普通の戸建て以上に、とても繊細な配慮が必要となります。そのため、リフォーム会社を選ぶ際には、親世帯・子世帯の意見を丁寧に聞き出すヒアリング力のある、二世帯リフォームの経験が豊富な会社を選びましょう。
また、主に新築工事を行っている工務店などに比べ、土地建物の権利関係や税務にまで精通しているリフォーム会社は多くありません。税務トラブルを防ぐためには、登記などの権利関係や税制に精通し、お客さまに適切なアドバイスができるリフォーム会社に相談することをおすすめします。
6.実家を二世帯住宅にリフォームする間取り、まとめ
今回は、実家を二世帯住宅にリフォームするときの間取りについてご紹介しました。二世帯住宅で快適な生活を送るためにも、間取りの種類や間取り選びのポイントなどを押さえておきましょう。
「広島県で実家の二世帯住宅リフォームを検討している」という方は、HIROSHIMA REFORMに掲載されているリフォーム会社へご相談ください。HIROSHIMA REFORMでは、広島の頼れる優良会社を厳選して紹介しています。会社の特徴だけでなく、建物別の受注比率も紹介しているので会社選びの参考にしてください。
また、どの会社が自分に合うかわからないという方には、広島リフォーム相談カウンターの利用がおすすめです。要望をお聞きした上であなたにぴったりな1社をご紹介します。相談は無料です。ぜひご活用ください。